「沖縄地方の気候変動」(沖縄気象台HP)及び、文部科学省及び気象庁「日本の気候変動2025]から、沖縄地方及び日本付近の気温や降水量など気候モデルによる将来予測のうち、代表的なものを紹介します。
なお、ここでは、以下の2つのシナリオの下で、それぞれ沖縄の気候が20世紀末と比べてどう変化するかの予測を示します。
- 2℃上昇シナリオ(RCP2.6):21世紀末の世界平均気温が工業化以前と比べて約2℃上昇。パリ協定の2℃目標が達成された世界に相当。
- 4℃上昇シナリオ(RCP8.5):21世紀末の世界平均気温が工業化以前と比べて約4℃上昇。追加的な緩和策を取らなかった世界に相当。
なお、詳しくは、沖縄気象台のHP(沖縄地方の気候変動 これからの変化(将来予測))(沖縄気象台のページへリンク)
「日本の気候変動2025」(気象庁のページへリンク)をご覧ください。
1. 気温の将来予測
年平均気温
- 沖縄地方の年平均気温は、20世紀末に比べて、21世紀末には4℃上昇シナリオで約3.2℃、2℃上昇シナリオで約1.0℃上昇すると予測されます。
予測される変化 21世紀末(2076~2095年)と20世紀末(1980~1999年)の差を示します。
棒グラフ:赤い棒は4℃上昇シナリオ(RCP8.5シナリオ)、青い棒は2℃上昇シナリオ(RCP2.6シナリオ)による変化量です。20世紀末の値が0もしくは灰色の棒です。また、年々変動の幅を細い縦線で示します。
予測される変化 21世紀末(2076~2095年)と20世紀末(1980~1999年)の差を示します。
棒グラフ:赤い棒は4℃上昇シナリオ(RCP8.5シナリオ)、青い棒は2℃上昇シナリオ(RCP2.6シナリオ)による変化量です。20世紀末の値が0もしくは灰色の棒です。また、年々変動の幅を細い縦線で示します。
熱帯夜
- 沖縄地方の熱帯夜の年間日数は、20世紀末に比べて、21世紀末には4℃上昇シナリオで約93日、2℃上昇シナリオで約33日増加すると予測されます。
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20世紀末の観測結果(灰色部分)に対して、予測される変化(20 世紀末と21 世紀末の差)を加算または減算した棒グラフで示す。また、年々変動の幅を細い縦線で示す。
予測される変化を表す部分の色は、青が2℃上昇シナリオ(RCP2.6)に、赤が4℃上昇シナリオ(RCP8.5)に、それぞれ対応する(各温度上昇シナリオについて、予測の有意性がない場合は網掛け表示、信頼性が低い場合はXと表示)。 |
2. 降水の将来予測
- 沖縄地方の年降水量は、20世紀末に比べて、21世紀末には2℃上昇シナリオでは約299mm増加すると予測されます。4℃上昇シナリオでは有意な変化は予測されていません。
- ただし、4℃上昇シナリオに比べて2℃上昇シナリオの方が変化が大きく、不確実性が大きいと考えられます。
予測される変化(20 世紀末と21 世紀末の差)を棒グラフ、年々変動の幅を細い縦線で示す。
地域気候モデルによる計算結果。棒グラフの色は、青が2℃上昇シナリオ(RCP2.6)に、赤が4℃上昇シナリオ(RCP8.5)に、それぞれ対応する(各温度上昇シナリオについて、予測の有意性がない場合は網掛け表示、信頼性が低い場合はXと表示)。
棒グラフが無いところに描かれている細い縦線は、20 世紀末の年々変動の幅を示している。
短時間強雨
- 沖縄地方の1時間に50mm以上の短時間強雨が降る年間回数は、20世紀末に比べて、21世紀末には4℃上昇シナリオで約2.1倍、2℃上昇シナリオで約1.8倍になるとと予測されます。
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- 発生回数を棒グラフ、年々変動の幅を細い縦線で示す。
地域気候モデルによる計算結果。棒グラフの色は、灰色が20 世紀末に、青が2℃上昇シナリオ(RCP2.6)の21 世紀末に、赤が4℃上昇シナリオ(RCP8.5)の21世紀末に、それぞれ対応する(各温度上昇シナリオについて、予測の有意性がない場合は網掛け表示、信頼性が低い場合はXと表示)。
ただし、20 世紀末の値にはバイアス補正を加えているものの完全にバイアスが除去されている訳ではなく、観測値とは値が異なることに注意。
大雨
- 沖縄地方における、日降水量100mm以上の大雨の年間日数は、20世紀末に比べて、21世紀末には4℃上昇シナリオで約1.5倍、2℃上昇シナリオで約1.6倍になると予測されます。
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- 発生回数を棒グラフ、年々変動の幅を細い縦線で示す。
地域気候モデルによる計算結果。棒グラフの色は、灰色が20 世紀末に、青が2℃上昇シナリオ(RCP2.6)の21 世紀末に、赤が4℃上昇シナリオ(RCP8.5)の21世紀末に、それぞれ対応する(各温度上昇シナリオについて、予測の有意性がない場合は網掛け表示、信頼性が低い場合はXと表示)。
ただし、20 世紀末の値にはバイアス補正を加えているものの完全にバイアスが除去されている訳ではなく、観測値とは値が異なることに注意。
無降水日数
- 沖縄地方では、無降水日(日降水量が1.0mm未満の日)の年間日数は、20世紀末に比べて、21世紀末には4℃上昇シナリオで約12日増加すると予測されます。
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予測される変化(20 世紀末と21 世紀末の差)を棒グラフ、年々変動の幅を細い縦線で示す。
地域気候モデルによる計算結果。棒グラフの色は、青が2℃上昇シナリオ(RCP2.6)に、赤が4℃上昇シナリオ(RCP8.5)に、それぞれ対応する(各温度上昇シナリオについて、予測の有意性がない場合は網掛け表示、信頼性が低い場合はXと表示)。
棒グラフが無いところに描かれている細い縦線は、20 世紀末の年々変動の幅を示している。
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3.台風の将来予測
日本付近の台風強度は強まり、台風に伴う降水量も増加すると予測される(確信度は中程度)。
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- 詳しくは、文部科学省及び気象庁「日本の気候変動2025」本編第7章を参照ください。
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4.沖縄周辺海域の海洋の将来予測
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沖縄地方の海面水温の変化
- 21世紀末の沖縄近海の海面水温は、20世紀末と比べて、4℃上昇シナリオでは約3℃、2℃上昇シナリオでは約1℃上昇すると予測されます。
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- 詳しくは、文部科学省及び気象庁「日本の気候変動2025」本編第8章を参照ください。
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- 予測される海面水温の変化 21世紀末(2081~2100年)と20世紀末(1986~2005年)の差を示します。図中の無印の値は信頼水準99%以上で統計的に有意な値を、「*」を付した値は95%以上で有意な値を示している。
海面水位の変化
- 日本沿岸の平均海面水位の上昇の度合いは、20世紀末(ここでは1986~2005年平均)に比べて、21世紀末(ここでは2081~2100年平均)には、4℃上昇シナリオ(SSP5-8.5)では0.68m(0.56~0.88m)、2℃上昇シナリオ(SSP1-2.6)では0.40m(0.30~0.55m)と予測されます。()内は可能性の幅を示しています。
- 詳しくは、文部科学省及び気象庁「日本の気候変動2025」本編第9章を参照ください。
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